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2012/06/25

五十嵐川渓流情報

大ヒグラ沢のイワナは絶えたか?

昨日(6月23日)、大谷川支流「大ヒグラ沢のイワナは水害に耐えて元気でいるか見に行こう」と。漁協の組合員でクマ撃ちの名人にお願いして連れて行ってもらいました。

釣ってみた場所は「曲滝」の直ぐ上から「高小屋沢」の合流点まで、「曲滝」の直ぐ上に出るルートはクマ撃ちしか分からないルートで道はありません。ほとんどは急斜面を薮こきしながら木につかまって登るひどいもんで、古希を過ぎた筆者には少しきつ過ぎる山行で、目的地まで3時間近くかかってしまいました。山を越えて沢に下るルートはブナ林の中で快適なはずでしたが、行ってみると至る所もの凄い土砂崩れでブナの木が根こそぎなぎ倒されていました。

川に降りてまず気が付いたのは沢水の色です。なんとなく黄色がかった白でうす濁り、一見して「こりゃーだめだ」という雰囲気に満ちていました。それでも気を取り直して案内人は「毛バリ」筆者は「ブドウ虫}の餌釣りで始めましたが、全くイワナの反応がありません。交互に釣ったり、大場所は「毛バリ」の後に「餌」で攻めたりしながら釣り上りましたが、イワナの走る姿も見えず、「毛バリ」にも「餌」にも全く反応はありません。よく見ると淵の中は薄茶色泥砂で真っ平ら、石の影も見えない状態で淵尻の石も下半分は泥砂で埋まって、とても水生昆虫の生きていられる状態ではありません。

泥砂で埋まった淵尻

 

 

沢の中はブナの大木が倒れて引っかかっていたり、大石が浮き上がっていたりひどく傷んでいました。完全に土石流でやられてしまった跡のようです。

すごい大木が行く手をふさぐ

木の枝が沢をうずめている

流れてきた大石が堆積

結局アーダコーダと言いながら「高小屋沢」の合流点まで行きましたが、全く「イワナの息づかい」を感じることができませんでした。合流点から先は水量が半々になり、「高小屋沢」は直ぐ大きな滑滝となっていて、その上は昔からイワナはいません。本流は合流点の少し上流にブナの大木が折り重なって谷を埋めていました。上もひどくやられている様子がうかがえました。時間がないので納竿にしましたが、「イワナの顔さえ見えぬイワナ釣り」は何とも気の滅入る釣行でした。

帰りは踏み跡をたどって鉱山跡から9号トンネル入り口へ降りてきましたが、ここもひどいもんです。斜面が流されてしょっちゅう迂回しなければならず、案内人は引っ切り無しに「鉈目」を入れていました。

結論 絶滅の可能性あり。「高小屋沢」合流点より上流のどこかに生きてのびていてほしいと願うのみ。!!

帰りに大谷川の状況を見ながらかえってきました。

ブナ沢はまだかなり濁っている

菅橋下流 白濁している

土砂の堆積がひどい布倉川

白濁した大谷ダム下

相変わらず泥水垂れ流し。「清流五十嵐川」は今や「濁流五十嵐川」と化した。「ダム」から下「いい湯らてい」まで、まともに魚も住めない川にしてしまった。県と三条市は何を考えているのか?

丹楓橋の下 笠掘川は澄んでいる。

平成24年6月25日 五十嵐川漁業協同組合 事務局長 T

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